こんばんは。

またしても更新に時間がかかっていますが。申し訳ないです。

今回は最近のマイブームであるSF小説について書いてみたいと思います。
といっても自分の好きな小説を並べていくようなものになってしまうような気もしますw

それでは、いってみましょう。

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さて、今回は伊藤計劃の『ハーモニー』について語りたいと思います。

伊藤計劃は「小島原理主義者」と言われる人物で、ゲームクリエイターの小島秀夫氏を敬愛していた人です。
伊藤は小島作品を分析するブログを運営していたそうで、その分析が緻密で、正鵠を得ていることで注目されていました。
そんな人が、満を持してオリジナル小説を書き始めたのです。

記念すべき第一作は『虐殺器官』。
この作品についてはまた語ることもあるでしょうから、今回は省略します。


そして第二作が『ハーモニー』です。

『虐殺器官』との直接的なつながりは明言されていませんが、恐らく世界観を共有した作りになっています。

『虐殺器官』でもたらされた帰結が『ハーモニー』の世界を構成しているのですが、これがまた緻密に計算された世界となっています。

前作に絡むので詳しい説明は省きますが、『ハーモニー』では高度医療社会、高度管理社会が構成されています。

主人公トァンはその窮屈な世界に違和感を持ちながら暮らしています。そしてその管理社会の盲点を突いた犯罪が起き、トァンはその事件を追うことになります。


まあ、ストーリー自体については本作を読んでいただくのが一番いい。前作も含めて。なので割愛です。

SFの定義については難しいです。が、この作品は「もし、歴史上の出来事の中でひとつボタンの掛け違いがあったらどんな世界になるか」を科学的、論理的に考察した作品である点で「SF」ということができるでしょう。

まあ、「もし、歴史上で~」の内容は『虐殺器官』の世界観を構成し、『ハーモニー』ではさらにその先を考察しているのですがね。そしてその世界観が実に緻密で説得力がハンパない。

本当に優れた作品です。是非一読をお勧めします。


では、またお会いしましょう。




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